室内犬の危険性~大分県警察医会より~

©朝日新聞2006年5月26日夕刊(クリックすると拡大します)
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こんにちは。7月2日に大分市で大分県警察医会学術講演会があり、福岡県警察医会会長の大木實先生と、九州大学法医学の池田典昭教授の講演をお聞きしました。

 

池田教授の講演「乳幼児の突然死」では、福岡県で起きた室内犬による小児への噛傷致死事件の2例についての報告があり、人と犬が室内で同居することが普及しつつある今の風潮に警鐘を鳴らされていました。

 

池田教授によると、人は高度な社会を築いた反面、一人では生きられない小児の期間が哺乳類の中で最も長く、放置されたら数日で死んでしまう脆弱さをもっているそうです。このため、元々狩猟犬であった室内犬と小児が一緒に生活することは大変危険とのことでした。

 

なお、インターネットで検索すると、例えば『新生児と室内犬は同じ部屋で生活しても大丈夫でしょうか?』というお母さんからの質問に対して、上記の池田教授のように実際の事故例を踏まえた答えではなく、「(ある匿名医師の解答):(自分も)住宅事情からワンコと赤ちゃんが同室で暮らしています。たまに、ミルクのいい香りのする赤ちゃんのお顔をペロリとしてしまったりしますが、すぐに消毒するようにしています。 今のところ我が子はとっても元気です! 」、などの楽観的な解答や説明が多かったことに驚きました。

 

インターネットの医療情報は玉石混交ですので、くれぐれもご注意ください。

 

                    (文:森本)