こんにちは。歴史マニアの私は、ふだんSF小説はめったに読まず、最後に読んだのは高校生時代以前の記憶しかありません(^^;)。。でも最近、豊後大野市緒方町在住の作家、乙野 四方字(おとの しもじ)さんの作品がベストセラーになっていると知って、30年ぶりにハヤカワ文庫を読んでみました。
乙野さんの新刊『僕が愛したすべての君へ』と『君を愛したひとりの僕へ』というパラレルワールドの二つの作品です。本の表紙の背景は、大分市の昭和通り交差点(トキハ前の中央通りと市役所前の昭和通りが交差している地点)の風景だそうで、作中にも上野丘高校や舞鶴高校、上野の森公園、大分市街にある彫刻『レオタードの女』など、大分県民に馴染みのある風景が出てきます。
作者の乙野さんによれば、『主人公が七歳の時、両親が離婚しました。そのとき母親についていった世界が「僕が愛したすべての君へ」、父親についていった世界が「君を愛したひとりの僕へ」です。それぞれの世界で主人公の人生がどう変わるのか、見守ってあげてください。』とのことです。また、『2冊は、どちらを先に読んでも大丈夫です。「僕が→君を」の順に読むと、最後に切ない気持ちになれると思います。「君を→僕が」の順に読むと、最後に幸せな気持ちになれると思います。お好みでどうぞ。』だそうです(乙野さんの公式ツイッター2016年6月21日および22日のツイートより)。私も読んでみて、確かにその通りだと思いました。
ご興味ある方はぜひ読んでみて下さい!
(文:森本)
大分経済新聞2016年7月16日『大分発の恋愛SF小説が人気に』