英国医療機関を中心にサイバー攻撃があったニュース

こんにちは。

 

以前にこのブログで紹介しました(2016年5月9日『電子カルテは危険?~米国のニュースより』)が、医療機関を含む公的機関へのサイバー攻撃が欧米で社会問題になっています。先週末の5月13日には100か国にコンピュータウイルスが欧州の医療機関などを中心に広がったことがニュースで大きく取り上げられました。

 

『ランサム(身代金)ウェア』というコンピュータウイルスは電子メールに添付されたファイルを開くなどしてコンピュータが感染すると、感染を解除するキー代として、コンピュータ1台ごとに300ドル(約3万円)を仮想通貨ビットコインが要求されたそうです。特に被害が甚大だったのは、英国のNHS(国民保健サービス)という医療ネットワークで、ロンドンの5つの病院で全ての外来診療を取りやめたり、予定手術の中止が行われたそうです。なお今回のコンピュータウイルスはもともと米国家安全保障局(NSA)が監視活動用に開発したもので、4月にハッカー組織が入手して拡散したものだそうです。

 

コンピュータネットワークの仕組み上、上記のような事件は今後も起こりうるでしょう。日本でも医療機関のコンピュータ化や電子カルテ化が進みつつありますが、『究極の個人情報』といわれる患者さんの医療情報をきちんと守れるのかどうか、慎重に検討しなければいけないと思います。

 

                   (文:森本)