私のアニメ番組 No.1

テレビアニメ『宝島』©日本テレビ ©東京ムービー新社
テレビアニメ『宝島』©日本テレビ ©東京ムービー新社

 

こんにちは。

 

当ブログで、『私の時代劇 No.1』、『私の推理ドラマ No.1』と、No.1シリーズが続いていますが、今回はアニメ番組の my No.1を紹介させて頂きます。

 

現在は『ワンピース』や『パイレーツ オブ カリビアン』などの海賊が登場する作品が若い世代に人気ですね。私が子供の頃は、スティーブンソン原作のアニメ番組『宝島』(1978年~1979年放送)を見て感動したことが今も心に残っています。

 

主人公は少年のジム・ホーキンズですが、宝島に向かう船に同乗する料理長で、後に海賊と判明するジョン・シルバーが原作より更に魅力的で、善悪を超えた「男の中の男」として描かれていることが特徴だと思います。ジョン・シルバーを演じた声優は、ショーン・コネリーの日本語吹き替えで有名な若山弦蔵さんです。若山さんの渋くて低い声で、夕焼けの海を見ていたジムに向かって『夕日は裏切りの名人だ。あっという間に、人の心を夜の闇に突き落としちまう。…だから負けねえように俺の勇気を試してるのさ(写真下左のシーン)』、最終回では老いたオウムに向かってどこへ行ったって…どんな事に出くわしたって、その気になりゃ俺たちはまだまだ翔べるんだ(写真下右)と語る言葉を聞いて、大人のカッコ良さに憧れました。私も、もうあと〇〇年で高齢者になりますが、そんな言葉が似合うようになりたいです(^^;)。。。ご興味のある方は、ぜひご覧下さい!

 

(追記1)

『宝島』で、医者のリブシー先生が「瀉血(しゃけつ)しよう』と言ってテキパキと患者さんを治療するシーンも子供心にカッコいいと思いました。しかしその後、学生になって医学を勉強したときに、瀉血は一部を除いて今はほとんど行われない昔の治療法と知ったときはびっくりしました。※瀉血とは、一定量の血液を治療の目的で除去する処置です。中世から19世紀末まで「悪血を除く」という当時の概念から広く行なわれ、重要な医療の一つとされていました。現在ではごく一部の疾患を除いて、治療効果はほとんど否定されています。

 

(追記2)

スティーブンソンの小説『宝島』が発表されたのは、1883年(明治16年)です。それより百年前の大航海時代に、スペインやポルトガルと対立していたイギリスの国王は、海賊に対して敵国の財産収奪を公式に許可する「私掠免許」を発行していました。その経緯から、英国では海賊を義賊のように英雄視する傾向があり、現在の海賊のイメージの元になった黒髭ティーチ(エドワード・ティーチ)や、キャプテン・キッド(ウィリアム・キッド)、アレキサンダー・セルカーク(ロビンソン・クルーソーのモデル)などが有名です。そのため、英国人と日本人が抱く海賊に対する一般的なイメージが、微妙に違うのは興味深いですね。

 

参考サイト:アマゾン公式ホームページ:アニメ『宝島』Blue-ray BOX 

参考文献:フィリップ ジャカン 『海賊の歴史』創元社 2003年

                                   

                              (文:病院職員